メーカーに勤務し、商品開発や研究に携わるメーカーエンジニアは企業の根幹を支える魅力的な仕事です。
そんなメーカーエンジニアの職種は高度な技術と専門知識を身につけて新商品や製品を生み出す研究・開発職から、顧客のサポートを行うサービスエンジニアまで多岐にわたります。
東北圏では、宮城県よりも山形県内でメーカーエンジニアを募集しているメーカーが多いようです。そこで今回は山形県内におけるメーカーエンジニアの年収や転職事情を紹介します。

1.山形県におけるメーカーエンジニアの年収事情

山形県でメーカーエンジニアとして働くときには、どのくらいの年収を期待できるのでしょうか。
全体平均年収と比較しながら考察していきます。

メーカーエンジニアの平均年収はやや高め

2020年1月の「給与ナビ」に掲載された求人情報から算出した結果、正社員メーカーエンジニアの平均年収は約492万円であることがわかりました。

また、製造業に関するさまざまな情報を提供しているE&M Reportが1,600人のメーカーエンジニアを対象に行った調査では、2017年の技術者の平均年収が約679万円であることがわかっています。

2019年における日本人の平均年収が約441万円であることを考えると、メーカーエンジニアの年収は比較的高い傾向にあるといえます。

しかし、メーカーといっても従業員が数十人程度の中小企業から、1,000人を超える大企業までさまざまで、規模によってかなり年収は変わってくるようです。

大企業であれば年収1,000万円越えも期待できますが、中小企業であれば年収400万円台になることもあります。
高年収を狙いた人は、ある程度規模の大きい企業に応募を絞ることで転職活動が効率的になるのかもしれません。

エンジニアの種別によっても給与は異なる

【画像引用】E＆M Report：https://em.ten-navi.com/article/9577/

E＆M　Reportの調査結果からは、メーカーエンジニアのなかでも開発・研究職は高年収の傾向にあることがわかります。専門知識や技術が必要な職種であるほど、高年収を狙いやすいようです。

高年収を目指すなら山形県がおすすめ

出典：「給与ナビ」

給与ナビの調査では、山形県のメーカーエンジニアの給与水準が東北圏内のエンジニアのなかでは最も高いことがわかりました。

2位の青森県とは10万円以上の差があり、いかに山形県のメーカーエンジニアの給与水準が高いのかがわかります。

この理由として、山形県内にはメーカーが多く、全国平均と比較して製造業の売上高が多いという特徴が挙げられます。

有名メーカーの事業所の多くが山形県に展開していることからも、山形県はメーカーエンジニア職を見つけやすい環境といえるでしょう。

2.山形でメーカーエンジニアを募集しているおすすめの企業

ここでは、プロの転職アドバイザーが選んだ山形でメーカーエンジニアの求人を出している6社を紹介いたします。それぞれの企業について詳しく紹介していきます。

東北エプソン株式会社

東北エプソン株式会社は、本社を山形県酒田市に構えるセイコーエプソン子会社の電子部品メーカーです。インクジェットプリンター用部品や半導体を製造しています。
 
主な事業：インクジェットプリンター用部品、半導体などの製造
本社所在地：山形県酒田市十里塚字村東山166-3
社員数：12,676名
平均年齢：44.0歳
平均年収：712万円
売上高：9,959億4,000万円
公式HP：http://www.epson.jp/tohokuepson/company/

 

日新製薬株式会社

日新薬品株式会社は、主にジェネリック医薬品の開発を行っている企業です。

高い技術力を誇り、70社を超える製薬メーカーの医薬品受託製造も行っています。

また、「パルス光滅菌」をいち早く医薬品製造に導入するなど、業界を引っ張るリーディングカンパニーとしても知られています。
 
主な事業：医薬品、医薬部外品、食品の販売並びに情報提供
本社所在地：山形県天童市清池東二丁目3番1号
社員数：不明
平均年齢：不明
平均年収：不明
売上高：不明
公式HP：https://www.yg-nissin.co.jp/
 

東ソー・クォーツ株式会社

東ソー・クォーツ株式会社は、総合化学メーカーである東ソー株式会社のグループ企業です。

主に、高精度石英ガラス（クォーツ）製品を手掛けており、山形県をはじめ日本国内に4か所と台湾、韓国、米国、英国に製造拠点を有しています。
 

主な事業：石英ガラス製品の製造、販売
本社所在地：山形県山形市立谷川3-1435（登記上本店）
社員数：846名（連結）
平均年齢：不明
平均年収：不明
売上高：不明
公式HP：http://www.tqgj.co.jp/
 

山形航空電子株式会社

山形航空電子株式会社はスマートフォンやタブレット、自動車などに使われるコネクタといった電子部品を手掛けている会社です。

独自開発の超精密金型を用いて、品質・精度・耐久性に優れた製品を生み出しています。
 

主な事業：精密プレス部品・成形・工具類ならびにその他電子部品の製造・販売
本社所在地：山形県新庄市大字
社員数：407名
平均年齢：218億9,000万円
平均年収：不明
売上高：不明
公式HP：http://www.yae.jae.co.jp/
 

株式会社トプコン山形

株式会社トプコン山形は、山形県山形市でトプコングループのメイン工場として眼科用医療機器、眼鏡店用検査機器、測量機器といった光学系精密機器の製造を行っているメーカーです。

「目に見えないものは見えるように、見えるものはさらに精密に見えるように」をスローガンとして掲げ、製品開発に注力しています。
 
主な事業：眼科用医療機器、眼鏡店用検査機器、測量機器等の光学系精密機器の製造本社所在地：山形県山形市大字漆山字石田547
社員数：350名
平均年齢：不明
平均年収：不明
売上高：215億8,159万円
公式HP：http://www.topcon-yamagata.co.jp/
 

株式会社ハッピージャパン

株式会社ハッピージャパンは、山形県山形市にあるミシン、工業用刺繍機などの設計から販売までをワンストップで行っている企業です。

社名の「ハッピー」には、人々を幸せにしたいという想い、「ジャパン」には日本のきめ細やかなものづくりによって高品質でリーズナブルな製品を生み出していきたいという想いが込められています。
 
主な事業：ミシン、工業用刺繍機、FA装置、半導体関連装置、食品・業務用機械等の設計・製造・販売・修理
本社所在地：山形県山形市立谷川三丁目3515番地
社員数：296名
平均年齢：不明
平均年収：不明
売上高：不明
公式HP：http://www.happyjpn.com/
 

インテグリス・ジャパン株式会社

インテグリス・ジャパン株式会社は、半導体およびその他のハイテク産業で使用される先端材料およびプロセスソリューションにおける世界的サプライヤーであるインテグリスの日本法人です。

主に、半導体・化学製造関連分野で使用される、超精密フィルター、半導体プロセス用製品、テフロン製継手、バルブ類等の製造を手掛けています。
主な事業：半導体・化学製造関連分野で使用される、超精密フィルター、半導体プロセス用製品、テフロン製継手、バルブ類等の製造
本社所在地：山形県米沢市八幡原2-4736-3
社員数：277名
平均年齢：不明
平均年収：不明
売上高：不明
公式HP：http://www.entegris.com/nihon/EntegrisJapanProfile.aspx
 

アリオンテック株式会社

アリオンテック株式会社は、山形県山形市に本社を構える半導体の製造機器に関連する装置、部品、消耗部材システムなどの製造・販売を手掛ける企業です中でも半導体製造装置用の重要部品のひとつである石英・シリコン製品の製造・販売に注力しています。
 
主な事業：半導体製造機器に関連する装置・部品・消耗部品・消耗部材システムなどの製造、販売
本社所在地：山形県山形市みはらしの丘2丁目37番1号
社員数：不明
平均年齢：不明
平均年収：不明
売上高：不明
公式HP：https://www.aliontek.co.jp/
 

株式会社ウエノ

株式会社ウエノは、雑音防止用コイル、ノイズフィルターコイルといったノイズ対策用コイルの製造・開発を行っている企業です。2004年には、ドーナツ型のトロイダルコイルの生産量日本一として紹介されています。
 
主な事業：ノイズフィルターコイル、平滑用チョークコイルの設計、製造本社所在地：山形県鶴岡市三和
社員数：88名
平均年齢：不明
平均年収：不明
売上高：25億7,300万円
公式HP：http://www.uenokk.co.jp/
 
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3.メーカーエンジニアの仕事とは

社内外に設置されている機械や設備の開発・設計・提案・設置、そして管理までを行うメーカーエンジニアの職種は多岐にわたります。

社内で細分化されていることも多いメーカーエンジニアですが、代表的な職種は以下の5つです。

機械設計

CADを使用して設計図を書き起こし、機械が動くメカニズムをつくるのが機械設計者の主な仕事です。
製品の根幹となる枠組みを作る仕事であることから、成功したときには大きなやりがいを感じられます。

回路設計

回路設計の仕事は、大きくアナログ電子回路設計とデジタル回路設計のふたつに分けられます。

前者は設計図を基に電子回路基板を構築、後者の場合は半導体を使って電子機器や電化製品などのデジタル回路設計を行います。

生産技術・管理

実際に完成した機械・設備を工場で使用して課題を抽出し、生産期間の短縮化やコスト削減を目指すのが生産技術・管理の仕事です。

生産効率は生産技術者・管理者の手腕次第で大きく変わるため、責任のある仕事といえます。

研究・開発

新しい機器や機械を作動させるシステムを研究し、開発することが研究・開発職の仕事です。

ゼロの状態から新しいものを生み出すため、知識や技術だけではなくひらめきも求められます。

アイデアに詰まると苦労しますが、うまくいったときの達成感は他の仕事ではなかなか得られないものです。

サービスエンジニア

自社製品のユーザーをサポートするのがサービスエンジニアの仕事です。

メーカーエンジニアでも他の職種とは違って営業職の色が強いため、専門知識だけではなくコミュニケーション能力も求められます。

ただし専門技術はさほど必要ないことから、未経験者でもチャレンジしやすい職種と言えます。

4.未経験者がメーカーエンジニアに転職するには

専門的な知識や技術が必要なメーカーエンジニア職は、転職市場では経験者が有利になる傾向があります。

しかし、未経験者だからといって最初からあきらめる必要はありません。

特に最近は人手不足が叫ばれているので、未経験者にもチャンスが巡ってくる可能性が大いにあります。

営業や事務経験も立派なアピールポイント

メーカーエンジニアの全員が、毎日研究室や工場で黙々と作業をしているわけではありません。

サービスエンジニアや生産技術管理者のように、社内外の人と関わる職種も実は多いのです。

そのため、営業経験がある人はコミュニケーション能力があるとみなされ、選考で有利になるかもしれません。

また、コツコツとした作業が多いメーカーエンジニアの採用選考では、同じように地道な作業を行う事務職の経験が評価されることもあります。

未経験であることに引け目を感じず、堂々と過去の経歴をアピールしましょう。

履歴書や面接でアピールできる資格を取得

メーカーエンジニア関連の専門知識を身につけたいと考えている人は、CADや技術士など、メーカーエンジニア関連の資格にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

取得できれば転職活動の大きな武器となり、未経験のハンデを覆せるかもしれません。

選考までに取得できなくても、勉強中であることを面接官に伝える、仕事への前向きな姿勢をアピールできます。

技術士

技術士はエンジニアとしてのスキル・ノウハウを証明できる資格で、以下20種類（部門）の資格が存在します。

機械部門、船舶・海洋部門、航空・宇宙部門、電気電子部門、化学部門、繊維部門、金属部門、資源工学部門、建設部門、上下水道部門、衛生工学部門、農業部門、森林部門、水産部門、経営工学部門、情報工学部門、応用理学部門、生物工学部門、環境部門、原子力・放射線部門、総合技術監理部門

部門によって合格率は異なりますが、技術資格全体で見ると一次試験の平均合格率は40％、二次試験は例年10％前後となっています。

難易度：★★★★☆ 費用：11,000円 学習期間：1,000〜2,000時間 試験回数：年1回 公式HP：https://www.engineer.or.jp/sub02/

 

機械設計技術者

機械設計技術者試験は、機械工学に関連する知識や、技術に関する知識を問う試験で、一般社団法人の「日本機械設計工業会」が実施する民間資格です。

試験は1級から3級までの3つで、学生は3級を取ることで就職活動でのアドバンテージになりますし、在職中の方であれば昇給や転職時に活きてきます。

難易度：【3級】★★☆☆☆　【2級】★★★☆☆　【1級】★★★★☆ 費用：【3級】8,000円　【2級】30,000円　【1級】30,000円 学習期間：【3級】150時間　【2級】300時間　【1級】350時間 試験回数：年1回 公式HP：https://www.kogyokai.com/exam/

 

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験には、以下の3種類があります。

• 2次元CAD利用技術者試験基礎
• 2次元CAD利用技術者試験1級（建築）、1級（機械）、1級（トレース）、2級
• 3次元CAD利用技術者試験1級、準1級、2級

CAD利用技術者試験の入門編が2次元CAD利用技術者試験基礎」、そこから「2次元CAD利用技術者試験」の2級・1級に進むのが一般的です。

また、2次元CAD利用技術者試験は1級になると建築・機械・トレースの3つの専門分野に分かれます。

合格率は、それぞれ異なりますが、40〜60%ほどです。

難易度：★★★☆☆ 費用：4,000〜15,000円（級によって異なる） 学習期間：150〜300時間 試験回数：年2回 公式HP：https://www.acsp.jp/cad/

 

電気工事士

電気工事士は、電気工事を行う際に必要になる国家資格で、第2種と第1種の2種類があります。

2種は筆記試験が約60%、技能試験は約70%、1種は筆記試験が約40%で技能試験が約60%なので、比較的合格率が高い資格と言えます。

難易度：★★★☆☆ 費用：11,300円 学習期間：50〜100時間 試験回数：年1回 公式HP：https://www.shiken.or.jp/

 

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理に携わる方には必要不可欠な資格です。
2級と1級の2種類があり、どちらも合格率は40〜70%前後なので、難易度が非常に高いというわけではありません。

難易度：★★★☆☆ 費用： 11,800円 学習期間：100時間程度 試験回数：年2回 公式HP：https://www.fcip-shiken.jp/

 

電気主任技術者

電気主任技術者は、高圧受変電設備や電気設備を保守・管理する仕事に就くために必要になる国家資格です。

電気工事士、電気工事施工管理技士など、電気設備設計を行う技術者にとって必要になる資格の1つですが、これらの上位資格で難易度も高め。

第3種〜1種まであり、平均合格率は10%程度と難易度は高めです。

難易度：★★★★☆ 費用：5,200円 学習期間：1,000時間以上 試験回数：年2回 公式HP：https://www.shiken.or.jp/

 
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5.山形県のメーカーエンジニアへの転職マメ知識

山形県専任の転職コンサルタントが、山形のメーカーエンジニアの方への転職マメ知識を紹介します。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

山形県はメーカー系企業の求人が多い

もともと山形県は全体の約7割をメーカーが占めているので、生産技術・生産管理・機械設計・制御設計・品質管理に至るまで幅広いバリエーションが揃ってます。

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求人数が増える時期は12月・1月

職種によって求人が増える傾向は特にありません。そもそも中途採用自体がイレギュラー要素によって発生するものです。

全体的には他の求人同様、12月・1月にかけてピークを迎えることが多いですが、コロナ禍の影響でいうと去年のしわ寄せでかなり増えています。

謙虚・素直・明るい・向上心が高い人が採用されやすい

謙虚、素直、明るい、向上が心高い人は採用されやすいです。ワークライフバランスの良さを理由に挙げるよりは、仕事や企業に魅力を感じたからこそ応募してきたスタンスの強い人が好まれる傾向はどうしても強いです。

ただ一方で、残業時間や休日の情報も無視できない要素でかつ聞きづらい質問。そんな時は転職エージェントを経由して確認する方法が有効です。

6.まとめ

山形県ではメーカーエンジニアを募集している企業が多く、高年収を狙いやすいことがわかりました。

しかし、現在山形県になじみがない人には土地勘をつかみづらく、転職活動がしにくいと感じることもあるでしょう。

実際のところ、山形県に限らず土地勘のないエリアでの転職活動には失敗がつきものです。
それでもメーカーエンジニアに転職して年収アップをはかりたいと考えている方は、転職エージェントに登録してみてはいかがでしょうか。

山形県はもちろん、東北圏全体の転職市場を熟知した、経験豊富なコンサルタントが万全の体制でサポートをさせていただきます。

非公開求人も多く、インターネットでは見つけられない優良求人をご紹介させていただくことも可能です。

山形県でメーカーエンジニアへの転職をお考えの方はお気軽にご相談ください。