地域の転職情報 | 2021年5月31日

山形の不動産業界の転職事情!不動産会社にはどんな特徴がある?

この記事を書いた人

コンサルタント

大阪 太祐

東京の大手不動産でリテール営業を経験。30歳を節目に故郷の東北へUターンし、地元の転職支援会社へ入社。主に20~30代の若い人材のキャリアカウンセリングや、転職活動サポートを担当している。趣味はライブ鑑賞とスノーボード。

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不動産業の営業職は「若くても高収入が期待できる」といわれ、年収アップを求める転職希望者の間でも注目されています。
しかしその反面、不動産業界は離職率が高く、1年を通して営業職の求人を出している企業が多いのも事実です。
「焦って転職したらブラック企業だった…」という事態は回避したいもの……。

そのためには不動産業界に関する基礎知識や実状をしっかり押さえ、転職に備えて資格取得に取り組むなど事前の対策が必要です。

今回は、不動産業界の特徴や転職事情について紹介します。

1.山形も同じ?不動産業における近年の動向と転職事情

不動産業は不動産(土地や建物)の売買、賃貸、仲介といった不動産取引のほかに、土地開発や分譲などのデベロッパー、不動産管理なども含まれるので業務は多岐にわたります。

また、近年の傾向としては全国的に中古住宅のリノベーションや耐震性強化のためのリフォーム、投資目的の不動産購入、一括で借り上げて転貸するサブリースなどを行う会社が増えています。このような事業展開の増加は、山形の不動産会社でも同様に見られる傾向です。

不動産業界大手の平均年収は1,000万円を超える!

不動産業界は景気に左右されるため、収入については不安定な面もあります。ただし、大手の不動産会社における平均年収は1,000万円を超えるなど、本人の頑張り次第で高収入が期待できるのも不動産業界の大きなメリットです。

以下の不動産会社大手5社について、平成28年の有価証券報告書で平均年収を比べたところ、最も高かったのはヒューリックの1,418万円でした。

・ヒューリック「有価証券報告書」、p9
http://navigator.eir-parts.net/EIRNavi/DocumentNavigator/ENavigatorBody.aspx?cat=yuho_pdf&sid=2503721&code=3003&ln=ja&disp=simple
・三菱地所株式会社「平成28年度 有価証券報告書」、p14
http://www.mec.co.jp/j/investor/irlibrary/financial/pdf/2017/mec113y_0.pdf
・東急不動産ホールディングス株式会社「有価証券報告書」、p9
http://www.tokyu-fudosan-hd.co.jp/ir/library/pdf/F_yh201703_1q_1.pdf
・三井不動産株式会社「有価証券報告書」、p12
http://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/ir/library/fs/pdf/YUHO_1703.pdf
・株式会社ランドビジネス「有価証券報告書」、p5
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=yuho_pdf&sid=2471158

不動産取引業の平均年収は578万円!不動産賃貸業・管理業より高年収

厚生労働省が発表している「平成28年賃金構造基本統計調査」で不動産業の平均年収を算出してみました。

厚労省の調査では、「不動産業」は「不動産取引業」と「不動産賃貸業・管理業」の2つに分類されています。「不動産取引業」の平均年収が578万円なのに対し、「不動産賃貸業・管理業」は497万円です。業務によって、80万円ほどの開きがありました。

参考:厚生労働省「平成28年 賃金構造基本統計調査」の一般労働者、産業中分類「K不動産業、物品賃貸業」のデータを基に作成。
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&tclassID=000001062207&cycleCode=0&requestSender=estat

なお、平均年収は「決まって支給する現金給与額×12か月+年間賞与そのた特別給与額」で算出。

不動産業・物品賃貸業では新卒者の15%が1年目で離職

不動産業界は短期間で辞めてしまう人が多く、「人材の出入りが激しい」という点も不動産業界の特徴です。新卒者の場合、どのような離職状況なのでしょうか。不動産業と物品賃貸業を合わせたデータのため参考程度ですが、厚生労働省の「新規学卒者の事業所規模別・産業別離職状況」で大卒者の入社から3年目までの離職状況を見てみましょう。

「不動産業・物品賃貸業」では、平成26年3月に大学を卒業して就職した人のうち、「3年以内」に辞めた人は就職者のおよそ35%を占めていました。そのうち、「1年以内」の離職者は15%。およそ7人に1人は、入社1年以内で辞めていることになります。

参考:厚生労働省「新規学卒者の事業所規模別・産業別離職状況」のデータを基に作成
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000177837.pdf

2.顧客のニーズに合わせて不動産業の仕事も多様化

不動産業界では不動産の販売や仲介、管理といった従来からの業務に加え、さまざまなサービスを提供するようになりました。たとえば、社内に住宅ローンアドバイザーを配置したり、相続サポートセンターを開設したり、不動産にまつわる顧客のニーズにきめ細かく応える動きが活発になっています。そのため、不動産業における仕事はより幅広くなったといえるでしょう。

ここでは、不動産業における仕事を営業職と事務職に分けて説明します。

営業職

営業職と一口にいっても取り扱う商材によって仕事の内容や求められるスキルが異なるため、取り扱う不動産やサービスごとに分類して仕事内容や必要なスキルを紹介します。

新築マンション営業

新築マンション営業には、大きく「モデルルームの営業」と「電話営業(テレアポ)」の2種類があります。営業は、モデルルームへの来客を促す呼び込みやチラシ配りをしたり、来客対応をしたりするのが主な仕事です。電話営業は、電話によるマンションの案内をしたり、問い合わせに対応したりします。

電話営業の特徴は、対象とする相手がモデルルームの来客者と違い、もともとマンションに関心がある人ではありません。そのため、断られることが続いても、くじけない粘り強さが必要です。一方、モデルルーム営業には、高額な買い物をしようとするお客様に対する質の高い接客能力が求められます。

投資マンション営業

投資マンション営業は、電話営業が中心です。投資マンションは購入者が住むためのマンションではなく、他の人に貸して家賃収入を得るためのものです。

新規マンションとは購入目的が異なるので、営業の対象は投資に関心がある人になります。従来に比べれば、投資マンションへの関心度は高くなったといわれていますが、投資に興味を持ってもらい、契約にこぎつけるのは容易ではありません。新築マンションの電話営業よりもさらに粘り強く、へこたれない強さが求められそうです。

注文住宅営業

注文住宅営業は建売住宅やマンションとは異なり、顧客の要望や意図を汲み取りながら設計段階から「家」を創り上げていく仕事です。綿密な打ち合わせを繰り返す中で、住む人のこだわりを尊重したり、その人にとって最高の提案をしたりする能力が求められます。

家の建築中だけではなく、引渡し後も家に関することで顧客がまず相談するのは営業担当者になるでしょう。たとえ、社内にカスタマーズ部門があっても、最初から担当している営業の人を頼りにしているお客様は少なくないようです。そのため、注文住宅営業では不動産に関する知識だけでなく、人の気持ちを汲み取る力や人とのつながりを大切にできる人間性が必要だといえます。

建売住宅営業

建売住宅営業の主な仕事は、モデルハウスなど建築した物件の呼び込みやチラシ配り、案内などを通して住宅を販売することです。建売住宅営業はすでに出来上がった間取りや仕様に対して顧客が魅力を感じ、購入につなげていく営業スキルが必要になります。決して簡単な営業ではありませんが、その分契約につながった際の喜びも大きく「歩合率が高いのが魅力」といった声も聞かれます。

賃貸仲介営業

賃貸仲介営業は賃貸マンションやアパートなどの物件を紹介する仕事です。社内でのカウンターセールスが中心ですが、入居後の管理や新規開拓などを行う場合もあるのであらかじめ仕事の範囲を確認するとよいでしょう。

賃貸仲介営業では、物件の提案スキルや顧客が気付いていない物件のメリットなどをアドバイスできるとお客様から喜ばれます。不動産業界の中では比較的、未経験者の募集が多いといわれている分野です。

リフォーム営業

リフォーム営業は近年、住宅のリフォームを希望する人が増えている関係で注目度が高まっています。リフォーム営業の主な仕事は、自社で建築した物件のリフォーム、あるいは他社で建てた物件のリフォームに関するニーズの掘り起こしなどです。

他社が建てた物件の場合、多くは個々の家に飛び込み営業をする形となるので、契約にこぎつけるまで根気強さと前向きな姿勢が必要です。

事務職

不動産業の事務職は、一般事務と宅建事務に分けられます。

一般的な事務

一般的な事務は他の業界と同じように人事や総務、経理などの業務などを担当します。ただし、会社の規模により仕事の範囲は異なるようです。規模の大きい企業では、業務ごとに人事部、総務部というように部署が分かれ、複数の人が担当していることも少なくありません。

一方、数名の社員だけで営業している会社では事務全般のほか、営業のサポートとして物件の案内や電話対応、来客者へのお茶出しや清掃などさまざまな仕事を担当することになります。そのため、柔軟かつきめ細かな対応ができると仕事に取り組みやすいでしょう。

宅建事務

宅建事務は、宅地建物取引に関する事務を指します。特に、以下のものは「宅建業法」により、宅地建物取引士(宅建士)でなければ行うことができないと定められている業務です。

参考:一般社団法人不動産適正取引推進機構「宅建試験」 http://www.retio.or.jp/exam/exam_detail.html

不動産業では、ほかに賃貸管理物件の月次報告書の作成や物件情報の更新、資料作成などパソコンを使った仕事が多いので基本的なパソコンスキルは必須でしょう。さらに、事務職といっても営業職をサポートする役割もあるので、事務作業のスキルとともに対人関係スキルやコミュニケーション能力などが求められます。

未経験者は不動産業界で活かせる資格取得し自分の強みに!

不動産会社には宅建士のほかに、不動産鑑定士やマンション管理士といった専門的な知識を活かして働いています。また、不動産業では、業務に関連した資格を所有していると手当がつくことも多いのが魅力です。

一方で、不動産業界の求人はそのほとんどが営業職で、事務職については山形に限らず全国的に少ない傾向にあります。そのため、営業職はより条件のよい会社に入社するために、事務職は少ない求人を勝ち取るために、資格を取得して自分の強みをつくることが重要です。

特に、不動産業界の未経験者は資格の勉強をすることによって仕事内容の理解につながります。また、就職面接では、たとえ資格取得の勉強中であっても、不動産業界で働く意欲や本気度を示すこともできるでしょう。

4.まとめ

不動産業の営業職の求人には「高収入」はじめとする魅力的な条件が並んでいることもあります。ただし、中には過酷なノルマを課す企業や労働条件があいまいなところもあるかもしれません。

まずはしっかり求人票の内容を確認し、本当に自分に合った企業かどうか見極めましょう。

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